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2016.09.08  Category| すべての記事

靴作り

こんにちは!
まだまだ日中は暑い日が続いておりますが、
朝晩は少し秋を感じさせる風が吹くようになりました。
今年の秋は、靴磨きの秋などいかかでしょうか?

今回の内容は、全くの私事で申し訳ありませんが、
自作の靴作りについてです。
1年ほど前から靴作り教室に通い、靴が完成したので、
その工程(底付けから)を簡単ではありますが、書いていきます。

まず、濡らしたインソール(中底の)を木型に打ち付け、形を覚えさせ、
すくい縫い(ウェルト、インソール、アッパーを縫う)をするための加工をします。
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縫う位置の目印をつけ、すくい針であらかじめ穴を開けます。
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先芯、月芯を作ったのち、
アッパーを木型に釣り込みます。
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踵からはじめ、次にウエスト
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ライニング、先芯も別々に釣り込みます。
先芯を釣込んだら、削って形を整えます。

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最後に前方のアッパーを釣込み、
終わったら、キズなどが付かないようにカバーをかけます。

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次に、ウェルトを縫い付けるすくい縫いをしていきます。
まず糸作りからはじめます。ワックスを付けた糸をテグスに巻き付けます。
(ただ巻いてあるだけなので、凸凹があると簡単に糸がほどけ作り直しになります。
また、ワックスが足りないと糸が切れて、また作り直します。ここの工程が自分にはとても難しかったです。)

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ウェルトを取り付け後です。靴らしくなってきました。

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ヒールの積み上げの前に、なるべく平らにするためハチマキを取り付けます。
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中底の段差を埋めるため中物を作ります。
前方はコルク、ウエスト部分には補強材のシャンク(革製)を付けます。
少し大きめに切った本底を、接着します。

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出し縫い(本底とウェルトを縫う)前に、
縫い目が見えないように、本底にどぶおこし、溝堀をします。縫い終わったら革をかぶせます。
これで、糸の擦り切れ防止、多少の水の染みこみを防ぎます。

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出し縫いは、自分にはすくい縫いよりやりやすかったですが、
縫い目が見えるので、均等な力で糸を引かなくてはいけません。

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次は、ヒールの積み上げです。
積み革を一枚ずつ、重ねていきます。

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革を積み上げながら、平らな板の上に置き、
すき間がないか、まっすぐ床と接地しているか確認します。
ここで、ちゃんと接地していないと、歪んで歩きにくい、靴にも足にも悪い靴になってしまいます。
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積み上げが終われば、あとは仕上げです。
コバを、木やすり、ガラス片、サンドペーパーをかけ、出来るだけ滑らかにします。
コバ、ソールに色を付け、コテをあて整えます。

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木型を抜き、ソックを作り、靴磨きをすれば完成です。
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1足作るのに、週1回通って、約1年かかります。
靴を作ってみると、靴の構造が分かるようになり、ますます靴に愛着が沸きます。
何か趣味をお探しの方、手を動かして物を作ることが好きな方には、靴作りは是非お勧めです!

清水

written by

Brift H