こんにちは。事務員 小林です。
今日は東京に初雪が降りましたね~。うれしいです。
こんな日はラバーソールの靴がいいですね。
でも今日は、レザーソールのお話です。
靴のソールの素材は、主にレザーとラバーの2種類ありますが、
それぞれの長所短所がありますね。
紳士靴はレザーソールが多いですが、レザーはラバーに比べると削れやすく、補修方法がいくつかあります。
グッドイヤー製法などの靴は、修理をすることを前提に作られていて、
ソールやヒールが削れても交換して、履き続けられるようになっています。
ですが、やはり繰り返し縫ったりほどいたり、というのは靴にとって多少の負荷になりますし、
縫っている針の穴が大きくなっくると、同じように縫えなくなってきたりもします。
そんな修理による靴の負荷を減らして、
大事な靴を少しでも長く履く為に、
ソール前側の修理方法をグレードアップいたしました!
こちらです。
どんな風にグレードアップしたかといいますと・・・??
レザーソールの修理方法の一つ、【ハーフレザーステッチ】という補修をグレードアップしました。
これはソール前半分だけのオールソール交換です。
まずハーフレザーステッチも含めて、オールソール交換をすると、
ソール、アッパー、ウェルト(ソールとアッパーを橋渡ししているパーツ)を縫い直します。
初めにお伝えしたように、
元のソールをはずして縫い直し・・・、は何度もできないのです。
(どれ位できるかは、靴の作り、状態、これまでの補修方法によります)
なので、ソール前側だけオールソールを行なった後、
またソールの縫い直しの補修をすると、度々靴に負荷がかかります。
そこで少しでも負荷を減らすために、こんなやり方を生み出しました!
【これまで】ソール前側交換(元のソールと同じ厚さ)
【NEW!】<ソール前側交換>+<上に薄いソールを貼る>
NEWは、ソールが2枚仕立てになります。
それぞれの厚みを薄くして、元と同じ位の厚みにします。
上に薄いソールを貼ることで、
今後そのソールが擦り減ってきた際の補修は、
上から貼っているソールを貼り直すだけでOK、というシンプルな方法です。
貼り直すだけなので縫い直す必要がなく → 靴に負荷がかかりにくい、という訳です。
元々縫いのステッチが出ている仕様だったものも、ステッチが隠れる仕様になります。
ソールの端には、めくれ防止の為に釘を打って固定します。
サイドから。
磨きの中でコバにインクを塗るので、2枚仕立てなのはわかりません。
※ソールが2枚構造のWソールや、靴の状態によってはこの補修ができない場合もございます。
大事な靴を長く履いていく為に、ぜひこの補修をお勧めいたします!
今日はソールのお話だけだったので、おまけ(笑)で、職人紹介を。
丁度1年前に「我が店 職人紹介」を書かせて頂いたのですが、
(2015年1/27のブログです。よろしければご覧ください)
その際にまだいなかった清水(しみず)&小谷(こたに)にも、同じようにインタビューしてみました。
向かって右が小谷(以下「こ」)、左が清水(以下「し」)です。
Q:好きな食べ物は?
し:鰻。
こ :チョコスティックパン。(食後に必ず食べる)
Q:靴磨き職人になったきっかけは?
し:靴も、お手入れも好きだったので。
こ 元々何かの職人になりたくて、お客さんとして初めて来た時に「ここだ!」って直感しました。
また、靴を磨く所作の美しさに惹かれて。
Q:職人として大変なことは?
し:1足ずつの状態に合った磨きをすること。
こ:スピードとクオリティの両立。
Q:職人をやっていて楽しい瞬間は?
し:色々な靴に出会えること。
こ:新しいことを習って、できるようになった時。
Q:印象に残っていることは?
し:イタリア研修旅行。
実は某スーパースターの靴を手に入れました・・・♡
それとイルミーチョにお邪魔して、深谷さんの靴の実物を見せて頂いたこと。
美術館に飾られた10周年記念の靴には衝撃を受けました。
こ:各作業の細かさと多さ。
想像していたよりも靴磨きって大変です・・・!
Q:靴磨きの時のこだわりは?
し:ワックス選びが大事。
硬さがミソで、硬いワックスで膜を作ることが大事です。
こ:クリームの塗り込み方。
マッサージをするように塗り込んで、革に栄養と愛情をたっぷりと♡
Q:苦労したことは?
こ:早起き。
し:笑顔と早起き。
Q:今後の意気込み
し:革について、靴の構造についての知識をもっと増やします。
こ:何かしらでナンバーワンを目指します!
一番若くて新人の小谷は優等生的発言をしようとがんばっていましたが、皆に突っ込まれてボロボロに(笑)
お店のカウンターで磨かせて頂くために日々奮闘中ですので、皆さま 今後ともどうぞろしくお願いします!
ではでは、今年もよろしくお願いしますー!