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2014.08.05  Category| すべての記事

Brift H 秘伝のクラック補修

こんにちは!
事務員 小林です。
本日はご依頼の多いクラック補修ですが、
補修ができない場合にこんな補修もできますよ!という補修方法について、お届けいたします。
※クラック・・・革のシワから入るひび割れです。
クラックの入った靴、正面からです。アッパーに広く入っています。
①クラック正面.JPG
クラックの拡大画像。黒いシワの所がひび割れております。
②クラック.JPG
少し前の6月14日のブログでもご紹介しましたが、
クラック補修ができかねる場合、クラックのある範囲に新しい革をあてて、
クラックを隠す補修になります。
お蔭様でこちらの当て革補修のご依頼も多く頂いているのですが、
実物のサンプルができましたので、こちらを交えて改めてご紹介させて頂きます。
新しい革をあてる範囲は大きく分けて、こちらの2種類です。
まずは「ブリフトパッチ」
こちらはクラックがアッパーに広く入っている場合に適しています。
なので元の靴のデザインを活かして、当て革の範囲はアッパー全体を覆うものになります。
最初にご紹介したクラックが入っている靴に、ブリフトパッチをしたものです。
正面から。
ブリフトパッチ正面.JPG
横から。
ブリフトパッチ横.JPG
こちら当て革の所は色を薄いままにしていますが、
実際は元の靴の色と同じ色に染めて、最後に全体を磨くことでバランスを取ります。
<料金>約35,000円~(デザイン・革によってプラス料金を頂く場合がございます)
<納期>約1ヶ月
     (難しい施術のため、ご依頼が多い時期は長く頂く場合がございます)
お次は「チャールズパッチ」
こちらはクラックが例えば左足の小指部分だけ、などの場合に適しています。
当て革の範囲は靴の一部分なので、靴に新しいデザインを加えるイメージです。
こちらがチャールズパッチをした靴のサンプルです。
1足の靴で3パターン、当て革をしてみました。
パッチ(当て革)をした箇所はわかりやすいように、白い革で当て革をしています。
チャールズサイド横①.JPG
こちらはいかにも「パッチ」といった感じ。丸いデザインです。
チャールズサイド横②.JPG
こちらは元の靴のデザインを活かして当て革しています。
Berlutiらしいピアッシングを損なわずに仕上げています。
チャールズサイドWING.JPG
こちらは上の靴と同じですが、なんとウイングチップにしちゃいました。
チャールズパッチは当て革の範囲が靴の一部なので、
元の靴のデザインによって当て革のデザインは変わってきますし、変えられます!
ご希望のデザインがある場合はぜひご相談下さいませませ。
<料金>1ヶ所 6,000円~(デザインによって大きく変わります)
<納期>約1ヶ月
これらのサンプルはお店に置いてありますので、ぜひお手に取ってご覧ください~
最後に、上記2つの施術のご注意事項をお伝えいたします。
※新しい革を上からあてるので、多少の厚みと硬さが発生します。
革が馴染むまでは、踏み込んだ際に多少の窮屈感が生じる恐れがあります。
※どちらのパッチも靴全体の磨きも必須になるため、パッチ料金∔磨き料金を頂きます。
※コードバンの靴はスムースレザーでの施術となります。
※ガラスレザー、エナメルの靴は当て革補修ができかねます。
※シボ革など少し特殊な革は、革代としてプラス料金を頂く場合がございます。 
※お預かりしてまず1週間、お見積もり期間を頂いております。
壊れた所を元のように直すのが「修理」ですが、この当て革補修はその常識を覆した補修です。
クラックでお悩みのお客様、ぜひ一度ご相談ください!
暑い日が続きますが、きれいになった愛靴を履いてテンションあげていきましょうー!
ではでは。
小林

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Brift H