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On The Table with Ron Zacapa ~靴磨きの夜会~

Category|イベント・お知らせ

~お知らせ~

2015年6月2日(火)~6月9日(火)までの期間は、職人全員で技術研修を行う為、
Brift H AOYAMA・THE BAR by Brift H の2店舗はお休みを頂きます。
上記期間は、カウンター磨きやお預かり・お渡し、そして電話やメール、配送などが一切対応出来ません。
ご利用頂いている皆様には大変ご迷惑をお掛け致しますが、どうぞご理解とご協力をお願い致します。

 

 

かなり久々にブログを書かせて頂きます。山地です。
4月に入り世間は新年度。気分も晴れやかに行きたいと思っても、気温も天候もなんだかスッキリしない日々が続きましたが、ここ数日は絶好の革靴日和ですね。毎年、季節が移り替わるこの時期って気分が上がります。雑誌やショップを見ては「あれ着てみたい、これ買いたい」など妄想が膨らみますが、今年こそはモヘアのスーツを作って春夏らしく涼しげに装うことが目標です。

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食でも服でもそうですが、季節に合ったものを取り入れる事ってすごく素敵だなと最近思います。当店をご利用のお客様も、最近は明るい色のスエードやローファーなど春夏らしい靴のご依頼が増えて参りました。第三者に接する上で見ていて清々しいとか心地良いと思ってもらうためにも、季節に合った色や素材を装う事ってとても大事なんですね。日々お客様から勉強させて頂いております。

 

 

さてさて、本日は告知をさせて頂きます。「またやらないの?」というお問い合せを多数頂いていたイベントが復活致します。

On The Table with Ron Zacapa

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この度、グアテマラのラグジュアリーラム「Ron Zacapa」との共同で「On The Table」が復活致します。

以前行っていた、いわゆる靴磨きの夜会です。

ご自身の靴は日々磨いていらっしゃるかと思いますが、この夜会を機にもっと靴磨きのレベルを上げて頂ければと思います。

靴磨きを「嗜み」の一つとしてライフワークに取り入れて頂く上で、手の力加減やクリームやワックスの量などのニュアンスや細かい点までしっかりお伝えさせて頂きます。

当日は、まずは職人からプロの靴磨きのやり方をお話させて頂きます。そして皆様にも実際に自分の靴を磨いて頂きます。

今回は「Ron Zacapa」との共同開催ですので、特別に美味しいラム酒を飲みながらワイワイ楽しくやろうというテーマです。

6名限定なので、募集期間までにご応募頂き、多数お申し込みある場合はこちらで抽選の結果をメールにてお送りさせて頂きます。

靴磨きを覚えたい方、一緒に楽しく靴を磨きたい方、お酒飲みながら靴を磨きたい方。等々

是非沢山の皆様のご応募お待ちしております。

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【On The Table with Ron Zacapa】

日時 : 5月22日(Fri)  19:00 ~ 21:00

場所 : Brift H AOYAMA

持ち物 : 磨きたい靴

参加人数 : 6名 (多数の場合は抽選です)

参加条件 : 成人、お酒が飲める方。

募集期間 : 4月28日 ~ 5月11日まで

申し込み方法 : https://brift-h.com/contact/にてお申し込み下さい。その際お問い合わせ内容欄に「イベント参加希望」と記述をお願いいたします。

抽選結果 : 締め切り後数日以内にメールにてご連絡致します。

どうぞ宜しくお願い致します。

written by brift-h brift-h

江戸屋さんに行ってきました

Category|ケア用品、販売品など

こんにちはー。事務員 小林です。
今日は朝から少し緊張しておりました・・・。
洋服もいつもより迷いました。
なぜなら今日は、うちの靴磨きになくてはならない大事なブラシを作って頂いている「江戸屋」さんにお伺いしてきたからなのです!

江戸屋さんは、なんとあと3年で創業300年の刷毛・ブラシの専門店。
お店は味のある木の造りで、老舗の風格が漂っております。いろんな刷毛やブラシが並んでいます。わくわく!
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私が入社してから1年半、江戸屋さんブラシはほぼ常に完売状態。
うちは職人さん手植えのブラシをお願いしているので、一つ一つに時間がかかることをふんわりお聞きしていたのですが、
どういう作業をされているのかを実際に拝見したかったのです。

うちを担当して頂いているFさんに、植毛の仕方、持ち手の木の付け方などをレクチャーして頂くと共に、
そんな苦労があったのですね(泣)、という製作秘話も沢山お聞きしてきました。

社外秘の所も多々あるので全てはお伝えできないのですが、こんな風に一つ一つ丁寧に作られていますよ~
というのを感じて頂ければと思います。

まず、最終検品にすごく時間がかかるんです、とよくお聞きしていたのですが、その秘密がわかりました。
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こちら、最終検品中です。
特にお客様にも一番人気の山羊毛(ヤギ・仕上げ用)ブラシが一番時間がかかります。

一般的には植毛して毛先を整えて終了のようなのですが、江戸屋さんではこの後更にブラシ自体をブラッシングします。
ブラッシングをすることで、毛に絡まっているゴミや枝毛などの弱い毛を掻き出します。
毛が抜けずに快適に使って頂けるよう、ラストスパートの作業なのです。

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ブラッシングするとこんな風に弱い毛などがわぁ~と落ちてくるので、
これが出なくなるまで、おっしゃー!!と何度も何度もブラッシングします。
私も少しやらせて頂きましたが簡単そうに見えてこれがなかなか難しく、しかも腕の筋肉を酷使します。
少しでも早くブラシが仕上がるなら何でもやりまっせ!と常々思ってましたが、これはちょっとひよりました・・・。
長年やられているFさんも「頭を真っ白にして集中してやります」だそうです。

ど根性系作業その2は、持ち手の一つ一つの毛穴に注射器で接着剤を入れていくという、気が遠くなる作業。
これも毛を抜けにくくする為に、また持ち手の木の保護の為に必要な作業なのです。

他には、持ち手の木は湿度との戦いだというお話。
最初の段階では、持ち手は植毛される本体と蓋の2パーツに分かれています。
本体と蓋は作業の都合上、一旦離れ離れになるのですが、そうするとその二つの湿度がばらばらになります。
そして蓋はどの本体に付けてもいい訳ではなく、作られた時からこの本体にはこの蓋、というのが決まっていて、
絶対にその組み合わせでないとだめなのです。

再び本体と蓋が一緒になって、いざくっ付けるというぞ、となっても、お互いがいい具合の湿度具合になるのを待たなくてはなりません。
更に木も湿気が多いと割れたりしてしまうので、そのタイミングになるのがなかなか難しいそうです。
梅雨の季節は地獄だそうですよ。もうすぐですね・・・。

その他にも細かい作業や微調整などがた~くさんありました。
一つ一つ丁寧に、妥協せず作られているのがよ~くわかって、大変勉強になりました。

Brift Hで販売しているブラシは江戸屋さんオリジナルとどう違うのですか?というご質問をよく頂くのですが、
Brift Hでは、持ち手の木にお店のロゴを焼印して、持ち手の木も使い込んだアンティークのような風合いに加工しています。

手植えのブラシでこのように江戸屋さんと別注で作らせて頂いているのは、Brift Hだけです!
ありがとうございます!
※これまで他ショップ様とも別注はされていましたが、今後別注をさせて頂くのはBrift のみです。

日々うちで使っている、かわいこちゃん達。
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豚毛ブラシ(クリームをがしがし塗り込む用)は、色ごとに使い分けます。

今日色々とお伺いして、そんな所までこだわりが!と感じる所もありましたが、
うちの靴磨き(もちろんリカラーやクラック・キズ補修や修理も)も同じことだなぁとしみじみ思いました。

だからこそ、靴磨きの素晴らしさを広めていきたい当店が自信を持っておススメするブラシですし、
もっともっとたくさんの靴磨きLOVERの方に知って頂きたいブラシなのです。

なんて真面目な感じになってきましたが、
丁寧に真面目に作られているブラシ達で靴磨きができるのは使っていて楽しいし、
磨き手にとっても靴にとっても幸せなことだなぁ~と、シンプルに思ったのでした。
靴磨きに限らずなんでもそうですね。

欠品してご不便をお掛けしていることも多々ありますが、
(現状そうですね、申し訳ございません・・・)
今日は江戸屋さんとブラシ作るどー!とますます結託できたと思うので、皆さま今しばらくお待ち下さいませ。

ブラシはお店、WEB SHOP(3/9にOPENしました) でもお買い求めいただけますのでチェックしてみて下さい。

ではでは~。

written by brift-h brift-h

Brift Hメンバーのお気に入りの一足を…

Category|すべての記事

皆さまこんにちは!

4月に入り寒暖の激しい日もあり天候も悪くなかなかお気に入りの靴が履きづらいですね。。。

という事で…

 

 

ハイッ!

本日はBrift Hメンバー私物のお気に入りの一足を紹介します!!

すいませんあまり聞きたくないとは思いますが…

 

 

 

まず清水大介のお気に入りの一足はこちら!

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Aldenのプレーントウ…コードバンではなくカーフ!!

ラストはモディファイドラスト!

革靴だとどの靴もカカトが靴擦れしてしまう清水ですが、

バリーラストもモディファイドも全く靴擦れがなくとても快適との事!!

オールデンは一見ボテッとしてますが、このモディファイドラストは

土踏まず部分をググッとしぼっている為内側のラインがキレイですね。

 

次は山地惣介のお気に入りの一足

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Santoniのレースアップブーツ

22歳の時にワールドフットウェアギャラリーで購入。

当時スーツにブーツを合わせるスタイルに憧れがありサイドのセクシーラインにやられたとの事!

いつもビッカビカに磨き込んでいる山地の靴…

やらしいです!

 

北見健浩のお気に入りは

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JOHNLOBBのSANDON!

こちらはロンドンのジャーミンストリートで購入!

北見曰くジョンロブは足への馴染みがとても早い!!

「履いた瞬間から馴染んだ…」

北見の大きな体格を日々支えていますが革の状態も良く

さすが靴のロールスロイスJOHN LOBB!

 

嶋香友那の一足

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EDWARD GREENのシャノン82ラスト!

エドワードグリーンはレディースシューズを作ってませんが、小さいサイズだとレディースでもOK!

女性職人嶋香の足元をしっかりと守ってます。

レースアップブーツは脱ぎ履きが大変ですが、履くとより締まりますね!!

 

事務員小林悠里のお気に入りはなんと3足

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真ん中  JM WESTON 

最初はウェストンなんて履きたくないと思っていましたが、お客様で素足で履いている方を見て「あーなんて可愛いんだ~」と思い購入したとの事。

購入後、靴にキッチンクレンザーや、コーンポタージュ、お茶等色々こぼしてしまっているがシミもなく奇跡的な状態です。

右  Church’s

Repetto 

小林が中でも一番大好きなレペット!!レペットは全部で十数足所有だとか…

 

 

私有薗真也の一足はこちら

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Church’sのChetwynd73ラスト

こちらはプラダに買収前の3都市表記の旧チャーチ!

自分が持っている中でとにかく履きやすい!

革もキメ細かく現在の10万オーバーの靴には負けない位良いです!

この時代の物はほんとに良い物が多いです!

 

最後に長谷川裕也のお気に入りスペシャルワンは

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M.Furuhata × Brift H!!

今は無き伝説のBrift Hのビスポークシューズ!

アッパーの革は長谷川自身が探し購入したイタリアのタンナーのキャメルレザー!!

今や古幡さんがイタリアローマのマリーニに行ってしまった為、オーダーは難しくなってしまいました…

GATTOから受け継ぐ古き良きローマスタイルです!!

 

 

ハイッ!!

皆さまのお気に入りの1足をお待ちしております!!

有薗でしたーー!

written by brift-h brift-h

輝け!!科学くん  確か第三回だったはず

Category|すべての記事

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桜も咲いて春ですね~と言いつつも、本日の東京は最高気温が13℃。それも未明に記録したとのことで、昼間は一日寒い状態でした。皆さんはお花見をしましたか?先日の風と今日の寒さで桜もどんどん葉桜になってしまってますよね。

さて、本日のネタ。久々の「 輝け!!科学くん  確か第三回だったはず」はちょこっと輝きの話から外れて進めていきます。

カウンターで磨いていて、よく「いい靴ってどのブランドのモノですか?」という質問をされることがあります。靴のブランドはもう多岐に渡っていて、いったいどこのブランドが良いのやら?どの靴を買うとよいのやら?とても迷いますよね。最近はどんどん値段も上がっていますし。

極端な話、ある程度の値段から上はどのブランドも悪いものはあまりありません。

ま、ファッションブランドですとネームバリューでセメンテッド製法なのに高いなんてものもありますが…

基本的には靴専業のブランドであれば、どこも真面目にしっかりと靴を作っているの、であまり良くない靴っていうのはありません。

じゃぁなんであんなに値段が違うのか?どこも真面目に作っているのに何で二倍も三倍も値段に差があるのか?

戦略的な値付け(あのブランドがいくらだから、うちもこれくらいにしよう。安いとブランドバリューが下がるので、高めにしようetc.)ってこともありますが、値段に差が出る理由は①作る手間②革の取り方、そして③革質があると思われます。

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①作る手間っていうのはすぐわかりますよね。手の込んだ作りであれば作業に時間がかかるので、自ずと値段は上がります。なので凝った作りの靴ほど値段は高いです。手間とはちょっと違いますが人件費という点ですと、作る国っていうのも同じく値段に関わってきますね。人件費の安い国で作れば、同じクォリティのもので比較するとより安く作れます。ここら辺は靴だろうと何だろうと全て同じ理屈ですよね。

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では②革の取り方っていうのは?

靴って、というか革って元々は動物の皮膚ですよね。牛が大半を占めますが、動物であれば擦り傷、切り傷、虫刺され、さらに皺など。一から工場で作っている訳ではないので、どうしても生きていた時の痕跡が残っています。その中から使える部分を靴の型紙に沿ってカットしていくのですが、本当に厳選してカットしていくブランドもあればそうでないブランドもあります。

厳選してカットすると、どうしても使えない部分が多く出てしまいます。一枚の革から作れる靴の足数は少なくなりますよね。そこまで厳選しなければ・・・一枚の革からはより沢山の靴が作れます。つまり仕入れた革の量に対して仕上がる靴の量が違えばやはり値段は変わってきます。

これはブランドとしてどちらが良い悪いという訳ではなく、考え方の違いです。「値段が高くなっても最高のクォリティのものを」という考えもあれば、「使えない無駄が出るのはもったいない」といったところですね。

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最後の③革質、聞きますよね、革質がいいとか悪いとか。

んじゃ、革質がいいってどういうことなの?

基本的には柔らかく、キメが細かいほど革質がいいと言われます。靴好きであればカーフって言葉をよく聞くと思いますが、カーフとは生後六か月以内の仔牛の皮から作られた革のことです。仔牛なので柔らかくキメが細かく、触ると指が吸い付くかのようです。ですが、仔牛なので希少です。肌触りがよくて手に入りにくいとなれば値段は高くなりますよね。牛が成長するに従って革のキメも荒くなり、面積も増えるのでこちらはカーフに比べれば安くなります。

実は革質であれば皆さんにもある程度見分けがつけるようになると思います。

え、靴磨き職人みたいに沢山の靴を触らないと分からないんじゃないの?って思われ方も多いと思います。確かにぼくたちは毎日沢山の靴に触れているのでアドバンテージがありますが、皆さんの手元にも、いえ足元にもいい教材があるじゃないですか!!

一足だけだと分かりにくいと思いますが、何足か続けて靴の甲の部分を触ってみて下さい。「すべすべで気持ちいいな」とか「なんかちょっとざらざらするな」とか小さな差かもしれませんが同じものはないと思います。「高い値段だったのに、あれ?」ですとか「安かったけど、なかなかいいかも」っていう靴もあるかもしれません。同じブランドであれば通常ラインと高級ラインで必ず差があったりもします。

次に靴を購入するときには自分の持っている良い革質の靴を履いて行って、欲しい靴と触り比べてみてもいいかもしれません。

但し、ディスプレイされている靴も売り物ですのでべたべたと触ることは厳禁です。そして、つま先部分をつかんで持つのも厳禁ですよ。靴は両手でやさしく持ってあげて下さい。

以上「輝け!!科学くん  確か第三回だったはず」でした。
またまた文章だけのブログにここまで付き合って頂き、ありがとうございました。

written by brift-h brift-h

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