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2016.03.03  Category| スペシャルな施術

増えてます!チャールズパッチ。

こんにちは。もうあっという間に3月ですね~。

ちらほら、春が香ってきてますね。早く春服が着たーい!!わくわく。

と同時に、異常な食欲の日々を送っています。

おもわず「異常な食欲」で検索しちゃいました。

睡眠不足や眠りが浅いと、食欲が増すらしいですね。初めて知りました。

 

ということで、本日は働き者(自称)の事務員 小林がお届けします。

最近はクラック(ひび割れ)の靴を「チャールズパッチでお願いします」とチャールズ指名お持ち頂くことが多くなりました。

皆さま当ブログをご覧頂き、「チャールズパッチ」を知って頂いているようです。

ありがとうございます!

 

でも振り返るとここ最近、チャールズパッチのお話を全くしていなかったので、

本日は久々に、チャールズパッチで補修させて頂いた靴をいくつかご紹介します。

ぜひ参考にして頂ければと思います!

 

久々なので、まず「チャールズパッチ」の軽い復習からいきます。

靴は履いているとどうしてもクラック(ひび割れ)ができることがありますよね。

勿論できない靴もありますし、クラックの原因は複合的ですが、革の運命でもあります。

 

当店ではクラックの補修も行っていますが、

クラックの深さ、革の色、革質等々によっては、クラック補修ができない、お勧めできない場合も多々ございます。

そんな時に、このチャールズパッチの出番です。

 

「パッチ」は所謂「パッチワーク」などののパッチで、つまり「革当て」です。

で、「チャールズパッチ」は、”クラックの上に新しい革を縫い当てて、クラックを隠す”という補修です。

補修+軽くリメイク、といった所でしょうか。

 

では、パッチはどんな形になるのでしょう??

【クラックの場所と範囲 ✖ 靴のデザイン】だったり、

パッチをなるべく目立たせたくない~、いやいや逆に目立たせたい!補修した感じを楽しみたい!等のお客様のご希望などから

強度も考慮しつつ、形を決めていきます。

 

 

では早速ご紹介していきます。

Before。ぱっくりひび割れています。

1-1

 

After。パッチ施術後。

1-2

1ヶ所 約¥8,000~

 

こちらはUチップのU字の下まで、パッチを縫っています。

更に細かくお伝えすると、カンヌキ(羽根の付け根)を一度解体してその下にパッチの革を入れ込み、

またカンヌキを縫い直しています。こうすることでパッチの強度を高めます。

Uチップのモカまでクラックができている場合は、モカの上までパッチをかぶせてモカを再現します。

 

お次はこちら、ぽってりとした形がかわいいBIRKENSTOCK。

※ここから全てBeforeがなくAfterのみになります。すみません・・・。

パッチのある所にクラックが入っていたんだな、と想像して下さい。

 

両足の外側にパッチさせて頂きました。かなり馴染んでいると思います。

2-1

1ヶ所 約¥8,000~

 

ここです。

こちらはカンヌキは解体せず、カンヌキ手前でパッチを縫っていますが、

U字部分は一度解体 → U字の下にパッチの革を入れ込み → 再度縫い直しています。

2-2

 

斜め前からと正面から。

正面から見るとパッチをしているのはほぼわからないですね。

2-3

2-4

 

お次はAldenのフルブローグ。

右足のみを半円型でパッチさせて頂きました。

今後ブリフトパッチ(後述参照)を見据えて、今回は負担が最小限になる形です。

3-1

1ヶ所 約¥6,000~

 

半円型です。

3-2

 

斜め前から。

フルブローグの飾りの多いデザインの為か、予想以上に馴染みました。

3-3

 

履いた目線から。

パッチをわかり易くするため接写気味で撮りましたが、実際はもっとわかりにくいかと思います。

3-4

 

 

お次は茶色い靴。

こちらはAldenと同じ半円型ですが、クラックの範囲が広かったため横長です。

4-1

1ヶ所 約¥6,000~

 

はいー。

4-2

 

斜め前と正面。

4-3

4-4

 

黒以外の靴は、実はパッチの革をその靴の色に染めて作っています。

例えば茶色でも赤系、黄色系、などいくつかの色味があったり、

完全にその靴と同じ色の革はないので、染めることで色を再現するのです。

靴ごとに今回はどういう色の革を使おう?と相談しながらやっています。

(ベースの色によって再現性が変わってくるので、ベース決めが大事なんです)

 

なので黒以外の場合、特に茶色の場合は黒に比べるとなんと言いますか、「味」が出ると思います。

こちらの靴はノーズが長めですが、そんな味の出る丸いパッチをすることで柔らかい雰囲気になりましたね。

 

そして最後は、最近ヒットしている形のご紹介です。

まずはその原型から。

5-1

 

パッチはこの2ヶ所。

向かって右の細長い山型が、最近じわじわきています。

5-2

 

この画像、わかりにくくて申し訳ありません・・・。

この靴のお客様のリクエストで、元の革をできるだけ残したいので

形はどんなものでもいいから、とにかく最小限で!ということでした。

 

これ位接近しているクラックだと、一つの横長のパッチにすることが多いのですが

そのようなご希望だったので、一つ一つを小さくパッチさせて頂きました。

そこで生まれたのが、このひょろっとした山型です。

 

この仕上がりはお客様も大変喜んで下さって、周りの方からも「おしゃれだね!」とお声を頂くそうです。

補修後にこの靴を履いてご来店頂いた際に、画像撮っときなよ!と言ってくれて

慌てて撮らせて頂いたので、やたらと接写ですみません。

 

ちなみに最小限の形は簡単そう?なイメージですが、実は職人泣かせなんです。

パッチをするにあたりもちろん強度も考えなくてはいけないので、

パッチの端が履き皺に被らないようにだったり、

パッチ同士が近すぎる=パッチを縫う針穴も近くなるので、

針穴が隣接するとそこから裂ける恐れがあったり・・・などなど、バランスが大変なんです。

 

・・・と、前置きが長くなったのですが、この山型パッチを一つご紹介します。

 

山長のプレーントゥ、鳩目の横にデザインが入っています。

こちらは右足のみパッチ。

6-1

1ヶ所 約¥6,000~

 

細長い山型。

6-2

 

サイドと正面から。

幸いにも鳩目横のデザインと相まって、馴染んでますね。

6-3

6-4

 

この形は想像していたよりも靴の中に溶け込んでくれました。

「チャールズパッチ」の由来であるチャールズ皇太子の靴のパッチに比べると

靴の皺に沿った形なので、一体化しやすいのかと思います。

 

・・・と、今回ご紹介した形は割とオーソドックスな形ですが、

パッチの形は靴によって様々ですので、ぜひご相談下さい!

例えばメダリオンの上にまでパッチを被せてメダリオンを再現したり、

はたまた新たにメダリオンを作ったりすることもできます。

(実際、以前にありまして、パンチドキャップがセミブローグ風に変身しました~。

職人はかな~り大変ですが・・・笑)

 

パッチの料金については、

形、デザインや、パッチを縫い当てるにあたり解体する場所があるかどうか等で変わります。

1ヶ所およそ¥6,000~12,000で、納期は3~5週間程頂きます。

※パッチの革は似寄りの革質、色となりますので、ご了承下さい。

※コードバンは今の所使用できず、スムースレザーのみとなります。

※パッチ後、靴全体を磨くことで全体のバランスを調えますので、別途磨き料金を頂きます。

 

 

そして途中で少し触れた「ブリフトパッチ」ですが、

こちらは部分的なパッチではなく、甲部分全体を覆う範囲が広いパッチです。

チャールズと違い、元のデザインを再現します。

 

こちらは以前ブリフトパッチを施術させて頂いた靴で、赤の範囲がパッチの範囲です。

クラックが広範囲に渡る場合は、このような形になります。

7

両足:約¥35,000~

 

長くなったので、ブリフトパッチについてはまたの機会に!

 

修理は同じ靴なんてないので、1足1足がドラマです。

そのドラマを楽しみつつ、靴とお付き合いしていきましょうー!

 

ではでは、体重2.5倍の北見と同じ位食欲がある小林でしたー。

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